松本市美術館 「鹿児島市立美術館 名品展」
2022/10/16(日)
姉妹都市のご縁ということもあり、松本市美術館に「鹿児島市立美術館名品展」が来ていたので観てきました。維新後からいち早く西洋画を吸収していった薩摩出身画家の作品、本場の西洋画、桜島を題材にした作品などをコレクションの主軸に据えているそうで、本展も大きくその3カテゴリーに分けての展示となっていました。
床次正精「西郷肖像」
あぁ、私たちの多くが知っている西郷どんはこのお顔ですよね、と言う感じのまん丸まなこに太い眉の西郷どん。大判に陸軍軍服が映えます。
雨の中を馬が弾く荷車が奥に向かって歩いて行くノスタルジックな作品。何故この浮世絵風木版画という古風な表現方法を取ったのか。だがこの表現方法しかあり得ない。そういった気持ちにさせれくれる作品でありました。
モネ「睡蓮」
近くで見るのと少し離れてみるのとだいぶ印象が変わりますね。離れてみる方がより柔らかい印象。
ピカソ 「貧しい食事 」
エッチングも使い古しの版を使用していて、当時の本人の金銭的な余裕の無ささえも感じさせます。
ダリ 「三角形の時間」
深い緑色、青色が非日常感を感じさせてくれます。
ヘンリー・ムーアほかブロンズ 3体
ブロンズも収集対象とされているんですね。作品の裏側まで見られてお得でした。
1914年当時の噴火の大変さが、小判ながらも連作でよく伝わってきます。どのような現象が発生したのか、気象学的な資料的価値もあるのでしょうね。
金やプラチナも使っているとのことで、彫刻的な彫りの深い表現だなぁと思いました。
3カテゴリーともに質の高いコレクションで、2時間ほど滞在してしまいました。それでももう一度観たいなぁと思うくらいでした。