きめたおしのひとりごと

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日本浮世絵博物館 「日本浮世絵博物館 会館40周年記念 優品でたどる 酒井コレクションのはじまり」展(前期)

2022年10月10日(月)

日本浮世絵博物館 「日本浮世絵博物館 会館40周年記念 優品でたどる 酒井コレクションのはじまり」展(前期)

 

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日本浮世絵博物館の「日本浮世絵博物館 会館40周年記念 優品でたどる 酒井コレクションのはじまり」展(前期)を観に行ってきました。

 

開館40周年記念ということで、10万点を超えるコレクションの中から、どのような作品が選ばれているか興味深いところです。


松本城下の商家酒井家六代目の平助さん(1776〜1842)のころからのコレクションが今日も続いていることは有名です。


今月の特別展示は渓斎英泉の「美人会中鏡 時世六佳撰」。艶やかな表現に下唇の「笹紅」が映えます。


歌川国政の「初代尾上松助の山姥 二代目嵐雛助碓井貞光 初代岩井粂三郎の怪童丸」は生き生きとした表情と躍動感のあるポージングが魅力的。


勝川春奥の「大黒天」は大黒さまと美人と背景の対比がおもしろく、いかにも縁起がよさそうな一枚。


歌川国芳「通俗水滸伝豪傑百八人之一人 花和尚魯智深初名魯達」は彫りの深い表現と豪快な動きに圧倒されます。色彩も良好。


葛飾北斎「大伴の真鳥 大友宿禰兼通」は北斎の武者絵。両者が武器を持ち防具を付け両者がじょう上下に睨み合う様子は緊張感を感じさせます。


日本で一番売れた浮世絵ではないかというシリーズ、歌川国芳「誠忠義士伝」。そのうち「早野勘平常世」「中村諫助匡辰」「富守祐右衛門正固」が展示されていました。江戸時代のスーパースター四十七士のブロマイドといったところでしょうか。さぞ売れたことでしょう。「富守祐右衛門正固」は胡粉散らしの手法が使われていて、ただ売るだけでなく、凝った表現になっていたようです。

 

前期展では1810年頃から1869年頃までの作品を追って観ることができましたが、後期展ではどうなりますでしょうか。

 

ギャラリートークにも別途参加してみたいなと思います。