北斎館「お宝大放出 北斎館名品展」
2022年10月8日(土)
信州小布施の北斎館へ「お宝大放出 北斎館名品展」を観に行ってきました。北斎館はもう何度足を運んだか分からないくらい訪問していまして、そのたびに良質な企画展示があり満足しているのですが、今回は北斎館の所蔵品の中でも名品とされるものを一度に観られるということで楽しみにしておりました。
逆に言えば、北斎館自身が「自身の収蔵品の中で、どの作品を名品と考えているか」ということを知る機会にもなりますね。
会場内、まずは富嶽三十六景。「武州玉川」などは状態も良く(空擦りもよく分かる)、「甲州三坂水面」の繊細な色使いもよく残っており嬉しいところ。
摺物や絵本も豊富で、「絵本武蔵鐙」の挿し絵は迫力満点。
肉筆画の多くはやはり色の状態が良く残っているものが多いのですが、「雪中せきれい」のような儚げな色遣いの作品も、北斎先生の心象を良く現しているのだろうなと思いました。
富士越龍は自分の家の玄関にレプリカを飾るほど好きな作品ですが、実物を前にするといつも厳粛な気持ちにさせられますし、目に焼き付けるように、食い入るように見入ってしまいます。
祭屋台と天井絵は訪問のたびいつもお目にかかりますが(笑)やはり圧倒的な存在感があって何枚も写真を撮りたくなります。(個人使用に限り撮影可)
名品を一堂に観られる今回の企画展、北斎館に行ったことがないという方にこそオススメかと思います。
せっかくの秋のシーズンでもありますので、帰りは小布施の焼栗を買って頬張りました。甘くてホクホク感いっぱいでした。